葉酸サプリで副作用?湿疹や吐き気など体の不調が起こる原因を全解説

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監修医師:山中 薫子 先生

【資格】

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
母体保護法指定医師

【所属学会】

日本産科婦人科学会

※医師資格確認は厚生労働省の検索システムで確認することができます(参考:医師等資格確認検索 - 厚生労働省

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【経歴】

愛媛大学医学部卒業
明石市民病院産婦人科勤務
京都府立医科大学付属病院 産婦人科勤務
渋谷文化村通りレディスクリニック

葉酸の大量摂取で起こる副作用のような症状・葉酸過敏性

食品や栄養補助食品を含め葉酸を1日1.000㎍~10.000㎍を摂取すると葉酸過敏性(ようさんかびんせい)を起こすリスクがあります。発熱や皮膚にぶつぶつやかゆみを生じる蕁麻疹(じんましん)や赤い斑点などができる紅斑(こうはん)・そのほか息切れなどの呼吸障害の症状を発症します。

 

しかし、その過剰摂取となる量を食べ物で表すとほうれん草で約4束~40束、牛や豚・鶏の生レバーだと100gも食べることになります。考えると通常の食生活で余程かたよった食生活をしない限り葉酸過敏性を引き起こすリスクは少ないといえます。

葉酸サプリで稀に発症する副作用のような症状

そのなかで葉酸サプリを用量を守っているのにもかかわらず、飲み始めて稀に副作用のような症状を感じる方もいます。その症状として、吐き気・腹痛や下痢・便秘のほか、皮膚に湿疹やかゆみを発症したり、口が痺れるなど症状です。

 

葉酸サプリだけでなく他サプリメントは栄養補助食品であり、原料は食品から抽出したものです。そのため、用法容量を守れば基本的にこのような症状は発生することはありません。しかし葉酸サプリに含まれる特定の「栄養素の摂りすぎ」や「食物アレルギー」の2つのうち、どちらかの原因によって副作用のような症状がおこるリスクもゼロではありません。

 

妊婦さん

からだの不調を感じた場合は飲んでいるサプリのなかに含まれる成分のとりすぎ、もしくは食物アレルギーが原因の場合も考えられるということですね。

 

お医者さん

はい。万が一、妊娠中にこのような症状がでてもすぐにお腹の赤ちゃんに影響することはないので安心してください。その場合は一度、服用とやめて担当医師に必ず相談してみましょう。

栄養素の摂りすぎ(過剰摂取)とは

栄養素の摂りすぎとは、過剰摂取(かじょうせっしゅ)などという言い方もします。過剰摂取の基準は「耐容上限量(たいようじょうげんりょう)」を超えた量を飲んだ状態のことを指します。

 

耐容上限量とは、危険のない栄養摂取の限度量のことで厚生労働省が日本人の食事摂取基準として定めている指標です。つまりこの量を超えると健康被害のリスクがありますよ。という指標となります。
これは、厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準2015」に記載されています。

 

耐容上限量が定められている栄養素は、葉酸を含むビタミン6種類、ミネラル10種類あります。そのため、葉酸サプリを飲んで副作用のような症状を発症した場合、耐容上限量が定められている以下のビタミンやミネラルを過剰摂取している状態も考えられます。

 

以下は耐容上限量が定められているビタミン・ミネラルです。「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」から対象年齢と想定される18歳~49歳までの女性のみを参考に抽出して表にしております。

 

脂溶性ビタミン
ビタミンA 2.700μg
ビタミンD 100㎎
ビタミンE 650㎎~700㎎
水溶性ビタミン
ナイアシン 250㎎
ビタミンB6 45㎎
葉酸 900~1,000μg
ミネラル
カルシウム 2,500㎎
リン 3,000㎎
40㎎
亜鉛 35㎎
10㎎
マンガン 11mg
ヨウ素 3,000μg
セレン 350mg
モリブデン 450mg

 

妊婦さん

上の表に掲載されていない耐容上限量が決められていない栄養素に関しては上限はないのですか?

 

お医者さん

上限が決められてない栄養素はまだ正式な研究データがないだけで、いくらでも飲んでいいわけではありません。その場合は推奨量を目安にするとよいです。

葉酸サプリに含まれるビタミン・ミネラルの過剰摂取の原因

葉酸サプリで、からだに不調を感じた場合、葉酸の飲みすぎを疑う方がほとんどだと思います。しかし、上記の耐容上限量をみると葉酸は1日1000㎍(マイクログラム)です。妊娠向けの葉酸サプリのほとんどは1日分の葉酸は400㎍に設計されているので、1日の容量を守れば葉酸の過剰摂取とは考えにくいことになります。

 

つまり葉酸サプリで副作用のような症状を感じた場合、葉酸だけではなく、葉酸以外の栄養素の過剰摂取の原因も考えられるということです。特に妊娠向けの葉酸には、耐容上限量が定められているビタミン・ミネラルが豊富に配合されている製品も多いため葉酸だけではなく、その他の栄養素の過剰摂取にも気をつける必要があります。

 

葉酸サプリに含まれがちな耐容上限量が決められている栄養素の表
※18歳~49歳までの女性のみを対象としております

脂溶性ビタミン
ビタミンA 2.700μg
ビタミンD 100㎎
ビタミンE 650㎎~700㎎
水溶性ビタミン
ナイアシン 250㎎
ビタミンB6 45㎎
葉酸 900~1,000μg
ミネラル
カルシウム 2,500㎎
40㎎
亜鉛 35㎎

※引用元:厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準2015」

 

特に鉄分のとりすぎは吐き気や下痢を起こしやすい

 

葉酸サプリを飲み始めて吐き気や胃痛・下痢などの症状が多い場合は鉄分の摂りすぎも考えられます。妊娠時の鉄分の耐容上限量は決められてはおりませんが、1日40㎎を目安とするように勧告されています。

 

特に、妊娠時の葉酸サプリには鉄分が配合されているものが多く発売されています。そのため、病院から鉄剤を処方されて併用して飲んでいる場合や、他サプリを併用している場合は鉄分の摂取量を確認してみましょう。

 

栄養素の過剰摂取をしないために気をつけること

 

葉酸サプリを飲んでいる方で過剰摂取を起こさないためには、葉酸含有量のおおい食品の食べ過ぎや葉酸強化食品、他のサプリメントの併用は控えること。併用する場合は栄養成分をみて判断することも大切です。

 

葉酸含有量のおおい食品には、えだまめやアスパラガスがありますがなかでも注意したいのはレバーです。豚やとり、牛などの生レバーには100gで800㎍~1000㎍の葉酸が含有されています。葉酸サプリと併用して食べるときは量に気を付けて食べましょう。

 

葉酸強化食品とは、卵やお米に葉酸を強化した葉酸米や葉酸卵。グミや飴などのお菓子に栄養強化として葉酸が加えられた葉酸飴や葉酸グミなどの食品です。特に葉酸飴やグミには葉酸の含有量も多い食品もあります。甘くて美味しいのでお菓子感覚でつい食べすぎて過剰摂取になりやすい食品です。このような葉酸強化食品は、葉酸サプリと併用することで過剰摂取になりやすいことから、葉酸の摂取量が1日1000㎍を超えないように意識することが大切です。

 

1日くらい多く摂取しても問題ありませんが、海外の研究結果では妊娠後期から1日1000㎍の葉酸(モノグルタミン酸)を長期間服用し出産した場合、子供が幼児期になると喘息(ぜんそく)の発症リスクがあがるという報告もあります。

 

そのため、妊娠後期はサプリメントや強化食品を併用している場合は控えたほうが望ましく、併用して摂取する場合は耐用上限量の1日1000㎍を超えないよう気をつけることが必要です。です。

 

他サプリメントの併用、特にマルチビタミンはビタミン・ミネラルがバランスよく配合されています。葉酸サプリと併用する場合は、葉酸だけでなく耐容上限量の定められている栄養素にも気を配る必要があります。成分表を確認し摂取量には気をつけるようにしましょう。

 

また偏った食事も、一定栄養素の摂りすぎの原因になります。バランスのよい食事も意識することも大切です。

 

妊婦さん

ほかのサプリや食品で葉酸だけではなく他栄養素も知らずのうちに摂りすぎている状態になるなんてことあるんですね・・。

 

お医者さん

多少の期間なら問題ないのですが1ヵ月以上とか長期間とり過ぎている状態が続くと健康被害のリスクがあげる場合もあるので気をつけましょう。

食物アレルギーによる症状の目安とその原因

葉酸サプリを飲んでおもに湿疹や発疹、かゆみなどの症状がでた場合、食物アレルギーの原因が考えられます。

 

食物アレルギーとは食べ物が原因で発症するアレルギー症状のこと。サプリメントの原料に含まれる果物や野菜、小麦などがアレルギーの原因で、湿疹やかゆみ、人によっては口の痺れ(しびれ)などを引き起こすこともあります。

 

食物アレルギーの症状は、サプリメントに含まれる原料だけでなく、サプリメントを製造している工場でアレルギー成分を取り扱いがある場合でも発症する場合があります。

 

食物アレルギーの種類・大人が発症する食物アレルギーの3つの特徴

大人が発症する食物アレルギーの種類は「即時型症状」・「食物依存性運動誘発(しょくもついぞんせいうんどうゆうはつ)アナフィラキシー」・「口腔(こうくう)アレルギー症候群」の3種類があります。

 

葉酸サプリで副作用?湿疹や吐き気など体の不調が起こる原因を全解説

(引用:厚生労働科学研究班による食物アレルギーの診療の手引き2014 P.2)

 

即時型アレルギーは食物アレルギーでもっともおおい症状です。アレルギー食品をたべてから約2時間以内で発症する傾向が多い。

 

食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、食物アレルギーのなかでも稀な症状です。アレルギー食品を食べるだけでは発症せずに、食べたあとに運動をすることでアレルギーを誘発します。運動することで食品に含まれるアレルゲンの吸収をたかめることが原因のひとつです。誘発を予防するためにも食事後2時間以上、できれば4時間は運動をしないことが望ましいとされています。

 

口腔アレルギー症候群は、花粉症の方に併発することが多い症状です。野菜や果物に含まれるアレルギー物質(アレルゲン)で起こることが多く、花粉症のアレルゲンと野菜や果物に含まれるアレルゲンの構造が似ているため、花粉症の方が野菜や果物をたべた場合に誘発することがおおい。主な花粉と誘発する果物野菜は以下(引用:食物アレルギー診療ガンドライン2012

 

葉酸サプリで副作用?湿疹や吐き気など体の不調が起こる原因を全解説

 

アレルギーの症状はどれも共通しており主な症状は以下となります。

 

食物アレルギーの主な症状

皮膚症状 じんましん、皮膚が赤くなる(発赤)、湿疹、かゆみなど
目症状 充血、目の腫れなど
鼻関連 くしゃみ、鼻水など
口腔関連 口の中のかゆみ、しびれ、喉の痛み、イガイガ感など
消化器関連 腹痛、下痢など
呼吸器症状 呼吸困難、呼吸時に「ゼイゼイ」と音がなる、咳、声のかすれなど
全身症状 意識障害、血圧低下といったアナフィラキシーショックなど

(参考:食物アレルギーの診療の手引き2014

葉酸サプリは野菜が原料に含まれているものが多い

葉酸サプリのなかには野菜が原料として使用されている製品が多いため、特に花粉症をお持ちの方は、野菜や果物が原因で誘発する口腔アレルギー症候群を発症するリスクがゼロではありません。
そのほか、以下のような食品も食物アレルギーとなりやすいので、これらの食品の配合や製造工場での取扱いにも気をつけたいところです。

 

食物アレルギーを発症しやすい食べ物

果物類 りんご、オレンジ、キウイフルーツ、バナナ、桃
甲殻類 えび、カニ
小麦

 

食物アレルギーを発症しないためには

食物アレルギーは突然発症することが殆どのため、症状を予期することは難しいです。発症を予防するためには必要以上にアレルギー物質をからだに蓄積しないこと。
葉酸サプリ以外にも、食品アレルギーを発症しやすい食品を毎日摂取することで、アレルギー物質がからだに蓄積し、アレルギーを発症するリスクは高まります。葉酸サプリを飲んでアレルギーのような症状が頻繁に起こる場合は、アレルギー検査を受診することをおすすめいたします。

 

アレルギー検査は保険診療で5000円程度で検査を受けることは可能です。郵送でも検査をうけることが可能ですが、自身の症状など細かく医師に伝えて相談できる分、クリニックや皮膚科などの病院での診察をおすすめいたします。

 

 

補足:アレルギーは皮膚からも発症する

口からではなく皮膚からの吸収でもアレルギー症状は発生する可能性があります。化粧品などに含まれる美容成分として日常的に摂取している場合には、一度使用も含め見直してみたほうがいいかもしれません。

妊娠中の不調が原因なことも多い

特に妊娠期はホルモンの分泌が不安定となりやすいため、副作用のような症状が出る背景には、妊娠中の不調が原因となっている場合もあります。妊娠中は免疫力も低下しやすくなるため、様々な不調が体を襲いやすくなります。

 

不調の一例としては、頭痛や倦怠感、胃の痛み、体の湿疹、吐き気などが挙げられ、人によってはつわりの症状の一つとして現れる場合があります。まずは生活習慣を整え、十分な休養を心がけましょう。つわりの場合には妊娠初期が過ぎてくると落ち着くことが殆どなので、過剰に不安に思う必要はありません。こうした症状が続く場合や日常生活に支障をきたしている場合には、症状を記録してかかりつけの医師に相談するようにしましょう。

葉酸サプリによる副作用確認チェックシート

葉酸サプリが副作用の原因なのかを調べるには、まずはこれまで紹介した内容をチェック事項として振り返られることをおすすめします。

 

下記のチェックシートを通して、葉酸サプリが原因となって症状が出ている可能性があるかをまずは調べてみましょう。

 

副作用チェックシート

□ 葉酸サプリの1日あたりの耐容上限量(1000μg)を超えている。(20代は900μg)
□ 食物アレルギーの原因となりやすい成分が入っている。
□ 葉酸サプリに鉄分が含まれている。
□ 葉酸サプリに含まれる鉄分はクエン酸鉄やグルコン酸鉄といった非ヘム鉄である。
□ 他のサプリメントや鉄剤を併用している。
□ 症状が現れたのは妊娠初期以降である。

 

チェック数が多いほど、葉酸サプリが何らかの関係で副作用を引き起こしている可能性が考えられます。こちらはあくまでも簡易的な確認となりますので、詳しい判断については必ず医師の指示を仰ぐようにしてください。

 

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